概要
「自衛隊メンタル教官が教える心の疲れを取る技術」を読んだため、章ごとの感想とまとめについて記述する。
ムリを無くす
ムリの段階には三段階あり、段階が進む毎に心身への負担は大きくなり回復しにくくなる。
そのため出来るだけ初期段階で休息を取ることが、ムリを無くすことに不可欠である。
以上の筆者の主張は当然ではあるが、非常に納得のいくものであった。
ムリをすると休息をしなければならないという当然のことさえ、意識を向けることが難しくなってくる。
常に自分が疲れているかどうか、疲れているならどの段階であるか、ということを常に意識することが重要である。
ムダを無くす
現代人は本質的な生命の危機に脅かされころが少なくなり、対人関係など生命の危機には直接関係ないところで感情疲労をする機会が多くなった。
またインターネットやそれに付随するSNSの発展で個人の受け取る情報が過多になり、必要以上に感情の無駄遣いをする機会が増えたというのが筆者の主張。
この主張に対しても大いに同調できる。
そもそも情報の取捨選択が難しい場合には、SNSを断つなども効果的であるように思う。
ムラを無くす
ムラが発生する主要因は以下の2つというのが筆者の主張。
- 過去の失敗経験
- エネルギー不足
この章で説明のあった、「満足7:不満3」での現状評価は是非試してみたい。
これはどういうものかというと、あるタームごとの自己評価を必ず「満足7:不満3」の割合にするというものだ。
もし失敗続きで不満の割合が大きいときは、本当に些細なことでも「満足」の項目に入れることで、「満足7:不満3」にする。
この割合にもちゃんとした理由があり、満足が大きすぎると改善するモチベーションが減退し、逆に満足が少なすぎると自信が喪失してしまう。
自分に自信をもちつつ改善活動も出来るちょうどよい比率が「満足7:不満3」というわけだ。
そしてこの評価を続けることで、過去の失敗経験も記憶から相対的に少なくなり、自信が定着し、ムラが減る。
このロジックは大変素晴らしいと感じたため、個人の習慣としていきたい。
まとめ
心の疲れを取る技術とはすなわち以下のことを習慣づけるということである。
- ムリを無くす
- ムダを無くす
- ムラを無くす
精神論には頼らずにシステムでどのように心の疲れを取るかということが実践的な内容で記述されており、納得の出来る内容だった。