製造業の仕事の基本を読んだ

はじめに

ここ半年ほど製造業に関わる開発をしていたが、製造業自体にフォーカスした書籍をあまり読んでいなかったので、製造業のドメインについて広く浅く扱っていそうな「製造業の仕事の基本」という本を読むことにした。

以下、覚えておく定義や感想などを述べる。

覚えておくべき言葉の定義

製造業

製造業というと自動車やバイクメーカーなどを第一に想像しがちだが、総務省の 「日本標準産業分類」では

製造業とは、主として次の業務を行う事業所をいう 1. 新たな製品の製造・加工を行う事業所であること 2. 新たな製品を主として卸売する事業所であること

とある。

SCM(サプライチェーンマネージメント)

メーカーを中心としたモノの流れをコントロールする仕事をサプライチェーンマネージメントと呼ぶ。

生産形態

生産形態には「組立系」と「プロセス系」がある。

端的に言うと組立系は個数として数えられる(例えばバイク1台など)、「プロセス系」は個数として数えられない(例えば、エンジンオイルの製造は容量で数えるので個数として数えられない)。

販売計画

バイク系のニュースを読むとしばしば「年間販売計画台数」という言葉を見るが、これは実は 製造業において一般的に使われるということを初めて知った。

この販売計画台数は、マーケティング計画・在庫計画・生産計画・仕入計画・生産能力計画・設備投資計画・経費計画・資金計画を総合して算出される、いわゆる計画における全ての総合値といっても過言ではないと思う。

足長部材

調達に時間がかかる部材のこと。 調達計画立案してサプライヤーと合意しておく必要がある。

感想

開発で飛び交う専門用語が製造業一般で使われる用語なのか社内でのみ使われる用語なのかいまいちわからないということがしばしばあったが、この書籍で少なくとも一般的に使われる用語がどれかということがわかった。

例えば具体的な例で言うと、デザインレビューという単語は、設計・開発プロセスを段階分けして、製品コンセプトの確認、技術の採否、重要な部品の採否、設計の妥当性、設計品質の確認、施策の評価など、設計・開発プロセス全体を指す用語。 エンジニア的には、図面などをレビューする段階なのかなと思いがちだが、実は設計・開発プロセス全体を指す言葉だったということが理解できた。