概要
メンタルの強さとはどういうことかを考える過程において、
対象者が置かれている状況のレイヤーに応じてメンタルの強さが変わるのではないかという仮説が出てきたた。
ここではその仮説の整理と検証を行う。
メンタルの強さとは
一言にメンタルの強さと言っても判断する人によってメンタルの強さについての定義がばらつきそうであるため、一旦ここでメンタルの強さについて定義を行う。
メンタルの強さとは以下の要素で構成される。
- 剛性
- 自分や他人の思考・行動、物事に動揺しない
- 弾性
- 動揺しても元の状態にすぐ復帰できる
一番良いのは、剛性が高いかつ弾性が高いことだ。
剛性が低いが弾性は高い場合、一時的にメンタルは弱くなるがすぐ元の状態に戻ることが出来る。
この場合、大きなストレスを受けた場合でも復帰が早いというメリットがある。 ただし一時的にメンタルがとても弱ってしまうため、リアルタイムで重要な判断をしないといけない場合に判断ミスを犯しやすい。
剛性が高いが弾性は低い場合、ある閾値まではメンタルは強いがある閾値を超えると途端にメンタルが弱くなる。 リアルタイムでの判断は得意だが、耐えられないほど大きなストレスが来た場合に一気に潰れてしまうというリスクがある。
この2つは一長一短あるため、どちらが良いかは一概には言えない。
レイヤーとは
上記で定義したメンタルの強さはレイヤーごとに強さが違う。
そのレイヤーは主に、「社会的レイヤー」と「生存的レイヤー」の2つである。
「社会的レイヤー」でのメンタルの強さとは、社会生活を営む上でのメンタルの強さであり、 「生存的レイヤー」でのメンタルの強さとは、生命を維持する上でのメンタルの強さである。
例えば、生存が脅かされずに大企業で働く場合に必要なメンタルの強さは「社会的レイヤー」でのメンタルの強さに該当し、 戦争やゾンビの跋扈する世界で生き残るメンタルの強さは「生存的レイヤー」でのメンタルの強さに該当する。
メンタルの強さはレイヤー毎に違う
メンタルの強さ、レイヤーについて定義したが、本題はここからである。
一般にメンタルの強さと言った場合、レイヤーなど考えずに強いか弱いかでしか表現しないことが多いが、 実際は「社会的レイヤー」と「生存的レイヤー」でメンタルの強さは分けたほうが良いと考えている。
分けずにメンタルが強い・弱いと考えてしまうと、例えば「生存的レイヤー」では物凄くメンタルが強いのに、その強みを活かしきれずに自分はメンタルが弱いと思い込んで行動してしまう可能性がある。
パフォーマンスを出すためにはメンタルの強さというのは必要不可欠であり、「社会的レイヤー」でメンタルが強い人間は組織の中でその強みを活かしていくべきだし、「生存的レイヤー」が強い人間は傭兵や起業家など「生存的レイヤー」でのメンタルの強さが必要な領域でその強みを活かした方が良い。